ここ最近になってスマホの料金プランに変化が表れてきました。
以前の携帯プランでは通話料金でお金を取るというのが一般的でした。昔は月に2万円携帯代がかかるといった話もよく聞かれました。
その後にスマホが登場して、同じ会社なら一定条件のもとに通話無料というプランが一般的になりました。
そして現在では通話定額になり、データ通信でお金を取るという方法が主な仕様となっています。
そこで特にデータ通信に焦点を当てて、批判的に考察していきたいと思います!
筆者はauで契約していますが、スマホの料金プランはどこも大差無い談合の様な状況なので、auに限らず現在の流れとして記述します。
まずauの宣伝を見ていて非常に不快だったのが、データ容量を追加とか分け合えると言った文句。
おいおい君たち、それって通話プランでも同じ様なことしてなかったか?
IP電話がメジャーになってきて、それに焦ったドコモが通話定額を始め、それをいつも通り他社が真似をする。
それでお金が絞り取れなくなったから今度はデータ通信でも同じことするのか?
この点に関して、各社はもっともらしい説明をしている。
表現は異なるが、要は大容量の通信を行うと回線に負荷がかかるので、公平性との兼ね合いからも帯域制限をする必要があると。
筆者は思うのだが、例えば大震災が起きて多数の利用者が一度に回線を使用することはあると思う。もちろん動画も観るだろう。
そういう状況は何か事件やイベントが起きればよくあると思う。
それって2GBで上限設定した人でも、8GBで設定した人でも同じ状況で見る可能性があるわけだから、それを考慮すると本当にデータ制限に正当性があるのだろうか。
つまり各社が主張する論理には”同時使用”という点を伏せていると思うである。
月の1日の0時に同時使用が起きたら、帯域制限なんて何の意味も持たない。
もし帯域制限を正当化したいなら、例えば大容量通信を行うと回線の劣化が早まるとでも主張すれば良い。
ただしそれでも自社で大容量コンテンツを提供している自己矛盾は免れないが。
他には一人の回線使用率が高いと、他に影響を及ぼすという点があるだろうか。
それも同時使用が起きれば何の関係も無いだろう。
結局は現代の日本では携帯電話は必要不可欠なものとなっているわけです。
その弱みに付け込んで、各社で同じ料金プランにすることで可能な限りお金をむしり取ろうと画策しているのが、長年続いてきた今日の談合の様な料金設定なのです。
筆者の主張はこうである。
まず現在のインターネット環境では大容量通信が基本と言っても過言では無い。
さらには各社とも自ら大容量コンテンツを提供しているわけで、自ら提供していながら多く利用した人には制限をかける?全く筋が通っていない。
データ量の追加分を購入することからも分かる通り、料金とGBなどの容量には間違いなく相関関係が見られる。
なのに回線の使用度と料金増加の因果関係についての説明が十分では無い。
1GBの使用と、10GBの使用ではどういった費用負担に変化が生じるのかを説明した上で料金設定すべきではなかろうか。
要は金を取ることがまず目的としてあって、その為に幾つもの理由をこじつけているのである。
もし各社が正当性のある主張をするとしたら、自社提供コンテンツはデータ定額のカウント外にすべきだろう。
さらに言えば、先の大震災でも携帯が繋がらないということは頻発していた。
その時の教訓も生かして、そういうケースでも回線が維持出来るように整備するのがライフライン提供者の責務ではないだろうか。
つまり同時使用でも回線が落ちない様な整備をすべきで、平時で回線に影響が出ている様ではまた大震災が起きたら何度でも同じことを繰り返すだろう。
確かに常時大容量通信を行う場合は制限も許容されるべきだとは思う。
しかし直近3日間で1GBの使用で制限をかけるなど、どこに論拠があるのだろうか。
はっきり言ってこの時代に10GB程度の制限というのは、君たちは10年前を生きているのか?を思わざるを得ない。
流れに逆行しているとしか言えないだろう。
WiMAXは通話に回線を割く必要が無いので帯域制限をかけなくても問題無いと云われているが、同じ論理でいけば回線設備を増強すればauなどの回線も制限をかける必要性は無くなるのではなかろうか。
ついでに言えば、何GBで制限がかかることを果たして”定額”、”ネットし放題”と言っていいのだろうか。
筆者が考える顧客を念頭に置いた料金プラン、そしてどこが無駄かということは前の記事に掲載しています。
今回の様な料金プランが発表されて、多くの人は「またか!」と思ったであろう。
筆者は「バカなの?それとも馬鹿なの?」としか思えなかった。
データ容量が分け合えることがさもお得である様に煽っていたが、滑稽でしかなかった。
芸が無い、非常につまらない経営である。
携帯ショップに行く度にうんざりするような長時間の説明が必要な経営など、”日本の経営者は経営能力が無い”と云われても仕方の無いことだろう。
少なくともまともな考えを持つ人なら、料金プランを本当の定額で簡単にして、無駄な広告費や人件費を削減して、上質なコンテンツを提供して収益を上げることを考えるのではないだろうか。
それを設備の充実に費やして顧客満足度の向上を図る、それに依って契約者が増えて増収に繋がる、というのが最もシンプルで効率的だと思う。
「通話・データ通信を完全定額とするために今後は広告を殆ど出しません!契約解除料も廃止、無駄な人件費を削減し設備の充実を図ります!なのでもう他社の真似ごとをするのはやめましょう!」と発表すれば、ほとんどの契約者は流れるのではなかろうか。
もっと面白い経営をしてもらいたいものである。