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法人税減税など議論する価値も無い。

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特にここ最近になって法人税減税についての議論が盛んになっています。
政府などの推進派の主張は、法人税を減税することに依って利益が上がり、その分人件費や設備投資に回せる、ということが主な理由だと思います。
しかしこの議論の根底にあるのは、ただ単に推進派が利益を得たいだけでしょう。

法人税減税を要望しているのは経団連を始めとした大企業。

この議論を推し進めているのは、主に大企業です。
基本的に経団連は一般市民のことはどうでも良く、大企業にとって有利なことしか主張しません。
円安への誘導もその一つです。
そして何故、政府や国会議員は経団連の言うことを聴くのかといえば、それは”票”を持っているからに他なりません。
もちろん直接的・間接的に金銭等の利益を得ている側面もありますが、政治家は選挙に落選すれば無職になるので、そちらの恐怖の方が大きいのではないでしょうか。
この議論は互いの利益を最優先にしています。

減税に依って生れた利益が労働者に向かうとは限らない。

まず減税に依って直接利益が発生するわけではありませんが、税金を払う額が減るので結果として自由に使える金額が増えることになります。
この議論でよく言われるのは、法人税が減税されることにより労働者の賃金が増える、そして賃金が増えると余裕が出来て支出を多くするようになり、結果としてデフレが解消へと向かう。という主張です。
しかし多くの人が考えるように、一般労働者の賃金が増えるのは最後でしょう。
人件費について言えば、まず社長など幹部の給与から増えていくでしょう。それでもまだ余裕があったら一般社員。それでもさらに余裕があったら非正規労働者です。
現在の日本は非正規労働者が全体の3分の1になるので、少なくとも3分の1の人が恩恵を受けるのは難しいのではないでしょうか。

恩恵は大企業しか受けない。

中小企業の7割は赤字なので、法人税が減税になったところで恩恵はほとんどありません。
恩恵を受けるのは大企業など、そもそも税金の支払いで苦しんでいる人たちでは無いので救済にもなりません。

税率が高いというのは虚構。

実際には様々な制度を利用して、大企業が支払っている実質税率は諸外国と比しても高くありません。
それを現在の税率のみで単純に比較しているのが推進派なのです。

結局は自分達の利益を最優先。

これに尽きるでしょう。
ほとんどの政治家は自分達が幸せならそれで良いのです。
財務省はあまり良く思っていないようですが、それも税収が減るからという理由からです。
政治についてのニュースで利権の絡まないものが果たして存在するのだろうか。とさえ思えてしまう。
少なくとも現在、議論されている法人税減税は中身の無いものなので、議論の価値は無いでしょう。
もし減税するなら大企業優遇の税制も合わせて議論する必要があるのではないでしょうか。
公僕の最たるものとして、財界や官僚の言いなりではなく真に国民の利益となる議論をしてもらいたいものです。

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