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円安になって誰が得をしたのか

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ここ最近は円安が進行し、1ドル115円台になりました。
経団連を始めとした財界からの強い要望を政府が受け入れ、念願叶って円安となったわけですが、この状況が今の日本にとってどれだけのマイナスになっているかを考えるべきでしょう。

筆者はアイハーブでよく個人輸入をしますが、昨今の円安で非常に高くなっています。
アイハーブなど個人輸入をよく利用する人は円安になって「余計なことを」と思っている方も多いでしょう。
政府を始めとした円安推進派の主張は、円安になって輸出が増えて日本の景気が良くなるというのが大勢かと思います。
しかし現実はというと、円安になっても輸出は期待した程に増えず。
それもそのはず、製造業の工場は海外が一般的となり、輸出しようにも限界があるからです。
輸出で日本経済を成長させたという過去の遺物にこだわって現実が見えていないのです。

この度の円安はアメリカの金融政策の影響を受けているのは事実でしょう。
しかし以前のいわゆる円高(円高だと思いこんでいるのは日本の一部)から、政府が主導となって円安方向に仕向けなければここまでの円安にはならなかったのではないでしょうか。
もちろん円安事態が悪いというのでは無く、このデフレ最中の日本で円安にするマイナス要素の方が明らかに多いのです。
というのは、現在の日本は輸入に頼って維持されています。
身近なところで言えばガソリンなど燃料費や食品の値上げがあります。
これらは円安でなければもっと値上げ幅を圧縮出来たはずです。
精密機器にしてもそうですが、海外で製造されたものを輸入して、それを加工して輸出するという構造が当たり前になっています。
そしてよく考えてみると、今の日本は輸入で成り立っています。
何かを作るためには燃料が必要です。
太陽光発電なら輸入の必要が無い?原材料の大半は輸入しています。
食料品にしても肥料は輸入しているものが多い、はっきり言って殆どがそれを生み出す過程で、全く円安の影響を受けないものなど存在しないでしょう。
換言すれば、円高の方がその費用を削減出来るためにより安く生産することが出来る。
これの何が問題かと言うと、その為替差による費用は海外により多く支払っているだけなので、国民には何の利益も無いのです。

円安に依る恩恵は限りなく一部の、政治家と癒着のある者にしかありません。
ほとんどの国内に住む人には”害”でしか無いのです。
財界と政治家の癒着のために、国民が犠牲になっているのが今の構造です。
挙句の果てに、円安が進めば105円程度が適切だと文句を言い始める始末です。
一部の大企業を儲けさせるためだけに円安圧力をかけておいて、これを世間では”自己中”というのではないでしょうか。
消費税も上がり、実質所得が増えないのに支出だけが増える、その現状を正しく認識出来ていないのが今の政権です。
中国の消費も上がり、世界的に原材料費が上がる中でコストをさらに膨らませようとしているだけなのです。

少なくとも現在の日本では円安にすべきではないでしょう。
収入が増えず支出が増えれば、大半の人は財布の紐は固くなるでしょう。
それでデフレ脱却?経済再生?論理破綻もいいところです。
円安のコストは海外に流れるだけで、自社の利益になることは無い。
一部の製造業が儲かったところで、日本経済全体にどの程度の影響があるというのでしょうか。
この円安はよりデフレを進行させるだけでしょう。
それを政権は株価操作などで見せかけの景気回復を装い、期待に働きかけているだけで中身などありません。
もちろん国の借金の問題など他にも山積していますが、基本は経済が正常にならないと上手く進められないでしょう。
この様な実益の無い円安にした責任を認識してもらい、今後は国民の利益を考えた政策を取ってもらいたいものです。

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