巷にはいわゆる”万能洗剤”と呼ばれる、様々な用途に使える洗剤が溢れています。有名なところだと「アミロン」がありますが、数多くの種類を試した筆者がその使用感や掃除に関することをまとめます。
万能洗剤は効果がある?
深夜のテレビショッピングを見て欲しいと思った方も多いであろう、劇的な汚れ落ちをアピールしている万能洗剤、実際のところあそこまで汚れは落ちるのでしょうか?
結論から言えば”普通”です。汚れ落ちについてはドラッグストアなどで手に入る住居用の洗剤と大して変わりません。筆者は5Lほどの大容量で希釈タイプの商品を使って大掃除をしましたが、落ちないものは落ちません。もちろん希釈の倍率を変えても同様です。”万能”の表現はどんな汚れにも効果がある、という意味では無く”用途に対して万能”という解釈が正しいと思います。つまり天然植物性原料などを使用していて、安全性の高いものが多くトイレからキッチンまで幅広く使えることがメリットで、決して今まで落ちなかったものがこれを使ったら落ちる!という期待は過度にすべきではありません。
筆者はまず、身近で入手出来る数百円程度の洗剤で家中を掃除しましたが、落ちない汚れも多くありました。そこでアミロンを購入したわけですが、残念ながら劇的な効果は得られませんでした。確かにそれなりに落ちるのですが、吹きかけただけで綺麗になるのは幻想で、実際はこすってようやく落ちることが多く、ラク出来るというわけではありません。
既述のようにメリットとして洗剤を用途に合わせて揃える必要が無いことが挙げられますが、所感としてはその箇所に特化した洗剤には性能が劣ると思います。なので、用途は広いですが大掃除には向いておらず、毎日のように掃除が出来る軽い汚れの家限定かな、と使いながら感じました。
当然ながら筆者はリピートしていません。
では何がオススメ?
拭くことが可能な場所なら「セブンプレミアム 両面使えるフローリングシート ウェット 20枚入」がウェットシートとしては低価格、高性能で日常使いにも適しています。部屋はもちろん、トイレ掃除にも使えますし普通の汚れなら十分に落ちます。
キッチンシンクや洗面所など、水に浸せる場所ならアリエールの粉末タイプがピカピカになります。筆者は洗濯洗剤はチョイスや緑の魔女を使っているので、アリエールは掃除専用です。石油系の洗剤は残留し悪影響が示唆されているので、肌に直接触れるものには使いたくないためです。
お風呂は「パックスナチュロン」を使っています。ただ最も重要なことは、落ちないものは落ちない事実です。一般的に手に入る商品では限界があります。本当に落としたい汚れはハウスクリーニングで使っている業務用を使うしか手が無い、と実感しています。ハウスクリーニングが専門職として成立していることを鑑みると、ラクして汚れが落ちることは淡い幻想であることが分かります。労力は必要なのです。
微生物系は効果がある?
余談で洗剤では無いですが「バイオ お風呂のカビきれい」というカビなどを防止する商品を使用したことがあります。ほぼ密室なら効果はあると思います。ですが、少しでも換気をすると全くと言っていいほど効果はありませんでした。入浴後に2時間ほどの換気でも、ひと月以内にカビが生えていました。入浴後に水分をふき取るか、水浸しの環境で耐えられるなら試しても良いでしょう。
ちなみに「浄」という微生物(善玉バイオ)を利用して衣類の汚れを落とす洗濯洗剤があります。こちらは使おうか検討した頃があったのですが、どうしても10分程度の短時間で微生物が活動するとは考えられなかったので除外しました。もし微生物が残留するのであれば洗濯槽には効果があるかもしれません。
何故、この話題になったかと言うと、以前に下水処理施設でも採用されている微生物が汚れを分解する商品を試したことがありました。しかしこれがほとんど効果が無い!家で排水溝に流して1日放置しても詰まりは解消されず、当時働いていたイタリアンのキッチンで排水箇所に流しても臭いは変わらず気休め程度でした。よって筆者は微生物が汚れを分解する商品には懐疑的です。原理は分かるのですが・・・。
手荒れを防ぐには?
掃除に限らず、日常においても手荒れで悩んでいる方は多いと思います。筆者もそうでした。まず試してほしいのが石油系の洗剤は使わない、使う場合は使い捨て手袋を利用するようにします。そして手洗いはマジックソープをオススメします。お風呂では石鹸をお使いください(こちらの記事にイチオシを書いています)。
筆者はこれらに変えたところ、真冬でもひび割れなど手荒れ・肌荒れはほとんど無くなりました。薬局で入手出来るようなハンドクリームも不要になりましたし、お困りの方は試してみてください。
最後に
ラクして汚れが落ちるという宣伝文句に誘われて数々の商品を試した筆者ですが、いずれも劇的な効果はありませんでした。こまめに掃除するのが一番ですが、難しい際は労力を惜しまない決意が必要である、というのが結論です。